アンツーカ舗装
(野球場)

アンツーカ(もしくはアンツーカー 仏: en tout cas、英: En-Tout-Cas)は、1880年頃にヨーロッパで生まれたテニスコートのサーフェスです。降雨後、いつまでも水が引かないテニスコートの状況を改善するために考案されました。もともと高温で焼成したレンガを粉砕してつくられた、赤褐色の土を利用していたため、アンツーカらしいレンガ色はそこに起因しています。
とはいえ、アンツーカという言葉自体は「晴れ雨兼用の傘」を指す言葉であり、天気を選ばずに利用できる点を重視して名づけられたものなので、水はけの良さが要となります。そのため今ではレンガを使うことは少なく、ほとんどが水はけを重視した他の素材に置き換えられ用いられます。
テニスコート向けに生まれたアンツーカですが、1928年のアムステルダムオリンピックでは陸上競技スタジアムに用いられ、今では有効なサーフェスとして、陸上競技場、球技場、こちらで紹介する野球場など様々な施設で利用されています。

product.01 野球場のアンツーカ舗装


野球場の内野やベース周りには、しばしばクレイ舗装が採用されます。 一般的なのは黒土混合土舗装ですが、排水性や色彩感を重視して、 アンツーカ舗装が選定されることもあります。 また、外野フェンスに沿って設置されるウォーニングゾーンをアンツーカ舗装にする例もあります。

アンツーカの特徴

アンツーカは誕生当時のレンガから、選び抜かれた粘度の高い赤土に薬品を添加したものを焼成しものに置き換わっています。このことで、土質が均一で、雨が降っても泥濘化しにくいなど、いっそう利用範囲の広いサーフェスとなりました。
アンツーカ舗装の「赤」は、天然芝や人工芝の「緑」と補色の関係にあり、仕上がりのコントラストは抜群です。また、独特の濃色が白線やベースを浮かび上がらせるので、 非常に美しいグラウンドになります。
アンツーカ単体ではなく、粘着力の強い土や、特殊なバインダーを混合して、安定性を高めることもできます。