日本体育施設の歩み

日本体育施設は、次の50年へ

日本体育施設は1971年の創立以来、スポーツ施設の建設からスタートし、スポーツ施設の管理運営、商品やサービスの開発と提供に取り組んで参りました。
そして2021年、おかげさまで日本体育施設は創立50年を迎えました。

1964年東京五輪に向けて旧・国立霞ヶ丘競技場の施工に
携わったメンバーで創設

日本体育施設は、1971年に本格的で質の高いスポーツグラウンドを提供するために設立されました。

運動施設工事会社として出発した当時、頼れるものは世界に負けない本格的なグラウンドを造ろうとする使命感と信じ合える仲間だけでした。創業時のメンバーは、ベテランの技術者・施工のプロ達。しかし、会社法人としては新参者で、創業当初は公共事業ではなかなか実績を上げられず、幾多の苦労をかさねた時期もありました。

そういった状況下でも、ウレタントラック舗装材の国産化など創業時の目標達成に向け、地道な挑戦に取り組んで参りました。

独自の高速トラック走路の
開発成功が転機に

転機が訪れたのは、1990年に旧・国立霞ヶ丘競技場のトラック走路の工事を受注したことです。採用された日本体育施設のローラーエンボス仕上げのウレタントラック舗装材は、その後全国の競技場へ普及しました。日本体育施設が開発したこのトラック舗装材は、衝撃吸収性の良さから、身体への負担を嫌う長距離ランナーにも好評で、車いすランナーにとっては、車輪とのグリップ性が評価されています。

このようにプレイヤーや利用者さまの視点を取り入れた施設提供は、日本体育施設の強みであり、この姿勢がひいては事業主さまの目的に沿うものだと考えています。

実績を生かした製品開発

陸上競技場の建設に取り組む中から「投てきをしたい」という利用者さまと「投てきをすると芝がダメージを受ける」という管理者さまの声を結びつけた投てき実施可能な人工芝『スポーツターフΛ(ラムダ)』。この「投てき実施可能な人工芝」は、2018年より日本陸上競技連盟公認競技場において当時の第1~3種でも使用が認められ、全ての公認競技場で導入できるようになりました。『スポーツターフΛ(ラムダ)』を採用した競技場では、投てき競技専門の大会が開催されるなど投てき競技の盛り上がりと共にサッカーやラグビー、体育の授業など多目的な利活用がされています。

2019年ラグビーW杯では、ダメージに強い画期的な芝として、天然芝と人工芝の良さを組み合わせた「ハイブリッド芝」に注目が集まりました。日本体育施設のハイブリッド芝『エクストラグラス』は、『スポーツターフ』を通じて蓄積したノウハウによって、日本の環境条件に適した製品として改良され、大会会場のレゾナックドーム大分(※当時:昭和電工ドーム大分)で採用されました。

創業50年の経験と
ノウハウを次の50年に

日本体育施設は、2021年に創立50年を迎えました。創業以来、グラウンドづくりのプロとして、スポーツ施設の建設と管理運営に取り組み、全国に実績をつくって参りました。

近年では国立競技場のトラック・フィールド工事の施工を担当。
その他、宮城スタジアム、福島県あづま運動公園野球場など、国際大会の舞台づくりに総力を尽くし取り組んでおります。国際大会の舞台づくりに尽力することで得られた経験は、私たち日本体育施設の貴重なレガシーとして、これからの50年に向かうの原動力となっています。
これからも日本体育施設は、スポーツ・レクリエーション施設の提供を通じて豊かな社会の進歩発展へ貢献していくために、飽くなき挑戦を続けて参ります。

沿革

  • 1971年

    日本体育施設株式会社を設立

  • 1987年

    はまなす国体主会場(’89年開催・札幌厚別公園競技場)で『スポーツターフ』における日本初の『サンドベッド工法』が採用される

  • 1991年

    第3回世界陸上の会場(旧・国立霞ヶ丘競技場)にトラック舗装材『レオタンαエンボス』が採用される

  • 1994年

    国内初、日本陸上競技連盟第2種公認の『ブルートラック』施工

  • 1998年

    サッカー・ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジを施工

  • 1999年

    東京都中野区に本社移転

  • 2001年

    サッカー日韓W杯会場の宮城スタジアム、埼玉スタジアム、静岡エコパスタジアム、日産スタジアムの4会場を施工

  • 2003年

    東京都品川区スポーツ施設を含む都市公園の包括管理業務を皮切りに公園の維持・管理運営を行う公園管理事業を全国展開

  • 2004年

    人工芝グラウンドの暑さ対策『フィールド冷却細霧システム』を開発

  • 2006年

    札幌市で認知症介護施設「グループホームやまのて」を開設

  • 2007年

    校庭緑化事業『スクールターフ』が本格化

  • 2008年

    世界初の投てき実施可能な人工芝スポーツターフΛ(ラムダ)完成
    全仏オープンテニス舗装材『レッドクレイコート』を国内初の施工

  • 2011年

    人工クレイの舗装材『スマートクレイ』を開発・施工

  • 2013年

    室内テニスコート専用『スマートインドア』の販売・施工を開始

  • 2015年

    明治神宮テニスクラブ室内テニスコートに『スマートインドア』が採用

  • 2016年

    国内初、サッカーコートフルピッチにハイブリッド芝『エクストラグラス』を施工

    「グループホームやまのて」に係る事業を株式会社ベルヴィーへ分社化

  • 2019年

    ラグビーW杯会場レゾナックドーム大分(※当時:昭和電工ドーム大分)にハイブリッド『エクストラグラス』が採用

    国立競技場(トラック・フィールド工事)、宮城スタジアム、福島県あづま運動公園野球場を施工

  • 2020年

    盛岡南公園野球場(仮称)整備事業でPFI事業へ参画(※現:きたぎんボールパーク)

  • 2021年

    5月、創立50周年

    12月、次世代ウレタン舗装材を札幌市円山競技場で施工

  • 2022年

    『マイクロプラスチック捕捉集水桝』を開発

  • 2024年

    認知症介護施設「グループホームやまのて」に関わる事業を事業譲渡

表彰履歴

都市公園等コンクール

【建設大臣賞】

第7回(平成3年度) 施工部門(ローラーエンボス工法) 町田市野津田公園陸上競技場
第13回(平成9年度) 施工部門(スポーツターフ工法) 仙台市七北田公園
第30回(平成26年度) 材料・工法・施設部門(既設芝を活用したスポーツターフのリニューアル工法) 町田市野津田公園

【建設省事務次官賞】

第10回(平成6年度) 施工部門(カラーコーディネーション工法) 裾野市運動公園陸上競技場
第15回(平成11年度) 施工部門(造園修景) 松前カントリーパーク
第16回(平成12年度) 施工部門(陸上競技場施工) 宮城県総合運動公園

【建設省都市局長賞】

第1回(昭和60年度) 施工部門(野球場施工) 佐賀県塩田町北部公園
第3回(昭和62年度) 施工部門(サンドベッド工法) 札幌市厚別公園陸上競技場

【国土交通省都市・地域整備局長賞】

第17回(平成13年度) 管理運営部門(スポーツターフ管理) 仙台スタジアム
第21回(平成17年度) 管理運営部門 しながわ中央公園
第22回(平成18年度) 造園施工部門(大規模) 上野恩賜公園野球場
第25回(平成21年度) 管理運営部門 中野区哲学堂公園
第25回(平成21年度) 施設・材料・工法部門(小規模施設)陸上競技場の投てき実施可能な人工芝(慶應義塾大学日吉陸上競技場)
第27回(平成23年度) 材料・工法・施設部門(大規模施設)ウレタン舗装リサイクルシステム(小山運動公園陸上競技場)

【一般社団法人 日本公園緑地協会会長賞】

第18回(平成14年度) 施工部門(陸上競技場施工) 小笠山総合運動公園
第28回(平成24年度) 管理運営部門 町田市野津田公園
第38回(令和4年度) 材料・工法・施設部門 環境対応型ウレタン舗装材『レオタンαエンボスSF』
第39回(令和5年度) 材料・工法・施設部門 「Anker フロンタウン生田」

【審査委員会特別賞】

第23回(平成19年度) 施設・材料・工法部門(大規模施設)
早稲田大学東伏見グラウンド(フィールド冷却細霧システム)
第33回(平成29年度) 施設部門レッズランドプロジェクト~ハイブリッド芝によるピッチの改修(レッズランド)

Jリーグ ベストピッチ賞

2014Jリーグアウォーズ

北九州市立本城公園陸上競技場 スポーツパークパートナーズ本城(日本体育施設・安川ビルメンテナンス)

2015Jリーグアウォーズ

北九州市立本城公園陸上競技場 スポーツパークパートナーズ本城(日本体育施設・安川ビルメンテナンス)

2016Jリーグアウォーズ

ユアテックスタジアム仙台 仙台市公園緑地協会・日本体育施設グループ

スポーツファシリティーズ大賞

【公益財団法人日本スポーツ施設協会会長賞】

第2回(2018年) 器具・機材部門 スポーツターフΛ(ラムダ)
第4回(2021年) 器具・機材部門 エクストラグラスR