福島県営あづま陸上競技場芝生改修工事が完成しました

実施設計・施工を行い、インフィールドの芝生と排水設備等を整備

 2022年3月に福島県営あづま陸上競技場(とうほう・みんなのスタジアム)と多目的グラウンド芝生圃場の改修工事が完成し、7月に入りスタジアムの芝生が、生育旺盛期を迎えています。本工事では、調査を含む実施設計業務と施工を当社で行いました。

陸上競技場

 福島県営あづま陸上競技場(とうほう・みんなのスタジアム)は、日本陸連第1種公認競技場でありWA(世界陸連)クラス2認証の競技場です。
 今回工事では、高くなった芝生をウレタン舗装と段差がないように切下げ、改修しました。表面勾配は、陸上競技ルールに則った設定です。
 また、芝生のサンプリング調査・分析を行った上で、排水性の改善へ向けて、インフィールド全面に暗渠排水を敷設と、単粒砕石を用いた排水層及び洗い砂を用いた芝床に改修しました。
 芝生は、耐寒性に優れ、スポーツターフとして高い品質をもった改良バミューダグラスのティフスポーツを使用し、ビッグロール工法にて整備しました。
 


芝生圃場

 グラウンドの南側に、スタジアムの芝生と同じ芝生の生育環境として、暗渠排水、スプリンクラーを設けた500㎡の芝生圃場を整備しました。スプリンクラー散水は、ソーラーコントローラーを用いて自動散水が可能です。外周部は、高さ1.1mのメッシュフェンスを整備。

競技場に隣接する圃場

ソーラーコントローラー

散水状況

多目的グラウンド

 競技場北側の多目的グラウンドは、既存土の粒度、透水性、硬度等を調べる『グラウンド診断』を実施し、グラウンドに適正な勾配と基盤の安定性を高める路盤層を設計。表層舗装材は、ほこりが立ちづらい良質土石灰スクリーニングス混合土を採用しました。

硬度試験(グラウンド診断)

サンプリング状況(グラウンド診断)

グラウンド診断結果

ICTの活用

 本工事では、3D測量や情報共有システムの運用を行い、ICT(Information and Communication Technology(情報通信技術))の活用に取り組みました。

3D測量

RTK(リアルタイム・キネマッティック)搭載ドローンによる3D測量解析を実施。

情報共有システムの運用

 施工中は、受・発注者間の情報共有システムへ対応し現場定点カメラの映像を進捗管理に使用。工事及び業務の効率化を図りました。
 とうほう・みんなのスタジアムでは、8月18日から第49回全日本中学校陸上競技選手権大会の開催が予定されています。