3.6 フィールド内及び周囲の設備
3.6.1 ゴール
ゴールネットは、(L字型などの)突出した金属枠で吊るさないでください。選手に危険のないよう、ゴールポストの取り付けにおいてもフック等が突出しないよう配慮し、図示した方法等で吊るしてください。ピンなどでゴールネットをフィールドに固定する場合は、ピンがフィールドの上に突出しないように注意してください。
ゴールポストは、外径の直径が12cmの白色丸型とし、埋め込み式としてください。
3.6.2 チームベンチ
ハーフウェーラインを境として、両サイドに各々一つずつのチームベンチが必要です。これらはタッチラインの外側に、ラインと平行かつ最低5m以上の離れた位置に設置されなければなりません。またハーフウェーラインとタッチラインの接点から測って、各々の方向に最低5m以上離してください。双方のチームベンチは、ハーフウェーライン及びタッチラインの両方から、等距離に位置しなければなりません。
チームベンチの設置位置は、ベンチ後部の観客の視界を妨げないように十分に留意する必要があります。大会によってベンチ入りする人数は異なります。国際試合の場合、各チームベンチの定員は22名が座れるようにすることが望まれます。Jリーグでは13名以上となっています。
ベンチは、雤天対策のほか、万が一、観客席から物が投げられた場合に選手らを保護することを目的に、透明もしくは半透明で、それなりの強度をもつ覆いで囲われている必要があります。
3.6.3 第4の審判員ベンチ
3名が机付きで着席でき、出入りができるスペースを確保した第4の審判員ベンチを設置してください。ベンチの屋根は透明で観客の視野を妨げないようにしてください。
3.6.4 ピッチ周囲の広告等看板
ピッチの周囲に設置する広告看板が観客の観戦の妨げとならないように注意してください。ただしメインカメラの設置スペースからは、常に広告看板が映し出される必要があります。また、この広告看板には電源を必要とし、通常電源と緊急電源の両方に接続します。
広告看板の高さは通常90~100cmです。広告看板とピッチの境界線との最小距離は以下のとおりです。
タッチラインから:5m
ゴールライン後方/コーナーフラッグ付近:3m
以下の場合は広告看板の設置は認められません。
―選手、関係者その他に危険が及ぶ可能性がある場所への広告看板の設置。
―選手などに危険が及ぶ可能性がある形状や素材の広告看板の設置や選手などに危険が及ぶ可能性のある方法による設置。例えば、回転式看板や電光看板を設置する場合は、試合関係者に危険が及ばない程度の電圧レベルで電源を供給してください。
―広告看板の表面に選手、レフェリー、観客の妨げとなる強い光を反射する素材が使用されている場合。
―緊急事態が生じた場合に、観客がフィールドへ避難する際に障害となるような方法で広告看板が設置される場合。
―テクニカルエリアから選手等が見えなくなる位置への広告看板の設置。
3.7 ピッチへのアクセス
大会によっては大規模な設営が必要になることがあるため、大型のトラックが進入する可能性があることも想定すべきです。
救急車や消防車を含む緊急車両がピッチまでアクセスできるような配慮が必要です。
スタジアム標準『サッカースタジアムの建設・改修にあたってのガイドライン』
【公益財団法人日本サッカー協会(JFA)発行】P15より抜粋